2000人の狂人
アメリカの古典スプラッター映画で「2000人の狂人」という作品がある。
南部のど田舎に辿り着いた北部のヒッピー達を待ち受ける残酷な一夜、要するに南部の亡霊に北部の若手がぶっ殺される訳である。
南北戦争で南軍が負けた腹いせに亡霊となった南部の村人が北部の人達を祭りごとのゲームに誘っていたずらにいたぶり殺しまくる。
的当てゲームで巨大な石を落っことし圧死というには無残な死を提示したり、
樽の中に押し込んで外から釘を打ち坂から転がす等のネチネチした厭味ったらしい殺し方等をパーティー気分で行うのだ。
南北戦争の恨みっちゅうものの根は深く、100年経っても消えないどころか死んでも亡霊になってそんな復讐をしに出て来るレベルなのである。
そんな昔だから出来た様な嫌な話がいつの間にかリメイクされていた。
この作品で明確に表される差別描写は田舎者差別、黒人差別であるがクレーム等は無かったのだろうかと心配になる位酷い。
現実がそうだから問題ないのだろう?とも思うが該当する観客が観るのはいたたまれないと思うが。
田舎ホラー大人気なんですなあ。
兆豪筋 異能漫画家その2
兆豪筋という漫画家の作品はアメコミタッチの描写、そして金属・刃物への偏愛に満ち溢れています。
その作品群はスティーブン・キングやH・P・ラブクラフトを意識した素晴らし過ぎるストーリーテリングながらも、
兆豪筋は「BRADE」「RETURN」という2冊の単行本だけを残し姿を消してしまいました。
「BRADE」はタイトル通り刃物を重要アイテムとした珠玉のホラー短編集と言って良い程の作品です。
各短編毎の幕間に物語が挿入されており、オムニバス映画の様にオープニングからエピローグへと続いていきます。
近未来、ロボットに追われ続ける主人公、何故追われているのか?ロボットの目的は?謎が謎を呼ぶ展開で驚愕のラストへと突き進んでいきます。
「RETURN」はもろにラブクラフトの系譜的な長編コズミックホラーです。
悪魔的幻獣に攻撃を受け滅亡寸前の世界でその原因と解決に向けて主人公とヒロインが現在と過去、パラレルワールドを走り抜けます。
アマゾン プライム ビデオの素晴らしさについて
「1ヶ月無料!」というコピーを発見してしまい、気に入らなかったら辞めりゃ良いやみたいな感じでなんとなくアマゾンプライムの申し込みをしてみた訳です。
年間3900円かかるけれども注文した品物が早く届いて、音楽聞き放題、キンドルの本も月1冊で読めて映画も無料で観れるなんて最高じゃないか?
無料映画はオマケだろうから、きっとテレビで散々放映済だったり明らかにつまらなそうな作品に違いないけれども暇つぶしに良いか、なんて軽く思って申し込みしたんですね。
ちょっとレンタルショップでは借りようかどうしようか迷っていたマニアックな洋画や邦画が大量にある!
特に邦画の妙な充実さ加減「切腹」や「野火」なんて名作を発見した際には興奮してしまいました。
更には高倉健の作品の充実具合、角川映画作品が大量にある!「人間の証明」や「復活の日」なんて、もう観ることないよなあなんて思っていた作品群がアマゾンプライムで無料放出されているという驚き。
最新の「ウォーキング・デッド」から昔の「24」、「プリズンブレイク」なんかまで豊富な作品揃え。
至福の極みとはこの事かと。
月毎に幾つかの無料作品は増えたり消えたりしますが、逆に消えてしまうという事を理解していると早く作品を鑑賞しないといけないという事でモチベーションが沸いて私にとっては良い傾向であると実感しています。
アマプラ最高!キンドルも持っていますがPCでもテレビでも問題無く視聴出来るのでどこでも映画鑑賞可能です。
興味あったら一度加入してみては?と宣伝したくなる訳なのです。
不満があったら一ヶ月の無料期間で辞めれば良いのだし。
年間3900円を月に直すと、毎月325円で映画観放題って!
最高です。
火災後の新宿ゴールデン街(2016年10月)
2016年4月12日に新宿ゴールデン街で火災がありました。
8番街とまねき通りの一部が焼けたのですが、10月現在の状況を撮って来ました。
火元の「流民」の2階は現在も焼失したままですね。
以前「ジュール」のあった場所には「5GALLONS DINER」に。
「バーバスター」は場所変わらずに復活です。
新宿三丁目にあった八丈島料理の店「こっこめ」が移転してきました。
「ジュール」は元MRかかし?ジン?の跡地に移りました。
2階には「SMILE」という新しいお店が出来ています。
「クレマスター」も無事復活です。
「スナックハニー」も復活。
「肉人」も復活。
「ダーリン」も復活。隣の「チキート」後にはどんなお店が出来るのでしょうか。
「グリゼット」も復活。
「if」「SUZY-Q」も元通り。
「中ちゃん」も復活。
まねき通りから見ると殆ど元に戻っている感じです。
まねき通りと八番街の復活した店舗、新しい店舗共々
覗いて見るのも面白いと思いますよ。
真夜中のハーリー&レイス イベント 2016年10月6日
こんなイベントがあったので行って来た。
出演は実況王の清野茂樹、講談師の神田松之丞、ゲストトークに大槻ケンヂと夢枕獏という昭和プロレスの匂いのプンプンする曲者達。
イベントは清野茂樹のアントニオ猪木VSハルク・ホーガンのIWGP決勝戦、
所謂猪木舌出し失神事件というプロレス事件の中でも迷宮入りの不可思議事件を写真のみで実況していく。
曰く、猪木の途方も無い借金に借金取り達が会場を張っていたが為に失神して脱出する必要があった。
それを通してプロレスと言う全てが詰まった何かに対して親睦を深めようと上手く構成していたと思う。
続いて、神田松之丞の講談「宮本武蔵」天才、名人と言って良い程の話の巧みさと感情移入度により講談を初めて観る客からも笑いやどよめきが起こった。
更に続いてゲストトーク。
プロレスをどこまで信じられるのか?どこまで愛せるのかという昭和プロレスファン特有のプロレスは真剣勝負なのか論。
今現在では信じられないくらい凄い事をやっているショーとして楽しめるが、アントニオ猪木曰くプロレスはキング・オブ・スポーツだった時代があり、それを証明する為に、ボクサーや空手家、マーシャルアーツ、アマレスの強豪達と闘ってきた歴史があるが故に昭和プロレスファンは常にレスラーはガチンコで勝負していると洗脳されてしまった経緯がある。今は流石にショーだと理解していても過去の真剣勝負だったと思っていた時の甘い思い出がフラッシュバックの様に現れるのだろう。
大槻ケンヂと夢枕獏の過去のプロレス観を語る際の幻を観ていたかの様に語る気の抜けた感じは清涼さすら感じるものがあった。
トリは神田松之丞の「グレーゾーン」八百長についての講談だった。
プロレスから始まり、相撲そして落語へと余りにもおかしな決め事の多い大衆演芸は何故今までそのまま続いているのか?に触れる長編新作講談。
プロレスの八百長、相撲の八百長、落語の八百長、これらは何故非難されつつも無くならないのか?
一般庶民、何も持たない我々が自信を持てる何かがそこにあるからであるという締めくくりは非常に胸に刺さり場内もいつまでも拍手が鳴り止まない程であった。
「グレーゾーン」訳あって今回が最終披露との事で非常に勿体無い限り。
しかし良いイベントだった!
アッポー
昔、ゲームセンターは不良の溜まり場であったが、そこにあるゲーム達はクリエイティブな光を煌々と放っていた。
80年代当時のゲームセンターの営業形態はユニークで、店内にゲーム機のみが設置されているスタンダードな店やデパートの屋上にあったり、喫茶店のテーブルとしてゲーム機が置かれていたり、駄菓子屋の奥の隠し扉から倉庫に続く道がありその中にゲームが並べられていたり、パン屋の前の路上に1台のみ置いてあったりと非常に自由な環境であった。
現在の様にメジャーなゲームメーカーは既に存在していたが、俺にとっては得体の知れないメーカーのゲームの新作が楽しみで仕方がなかった。
全日本プロレスと新日本プロレスが争っていた時代、中でもキャラクター的に目立っているレスラー8名がゲームオーバーになるまで戦い続けるのだ。
登場レスラーは、
・G・BABUことジャイアント馬場
・INOKEことアントニオ猪木
・HOGENことハルク・ホーガン
・BUCHIEことアブドーラ・ザ・ブッチャー
・A・GIANTSことアンドレ・ザ・ジャイアント
戦い方もキャラに合わせた独特な個性を持っており、猪木やホーガンは必殺技を使う際に決め台詞「何だコノヤロー」「イッチバーン!」と叫び、ジャイアント馬場は攻撃を食らいまくると「アッポー」と悲しげに囀る。
馬場は悲劇のキャラで何故か必殺技が十六文キックや三十二文ロケット砲では無く、ココナツクラッシュというレア技なのにも関わらず、ココナツクラッシュの体勢に入るとバックドロップで返され大きなダメージを負うという非常に扱い辛いじゃじゃ馬にされていた。
他にも、ブッチャーは隠しようのない位デカいフォークを対戦相手の頭に突き刺しこめかみから出血させ、タイガーはソバットやフライングボディープレスの華麗な技で舞い続ける。アンドレは勿論ネックハンギングツリーだ。
特に必殺技のないレスラーなのだが、場外に落ちた時だけ竹刀が拾え、相手レスラーの喉元に必殺の突きを見舞う事が出来た。
ただそうそう場外には落ちないので試みる事も稀な一番使用率の低い必殺技を持つレスラーであった。
その内に攻略法が見つかり、どのレスラーが使い易いかも解ってきた。
攻略方法はこうだ。
ゴングが鳴った瞬間に自分のコーナー側でリング外の方向を向く。
敵レスラーが迫ってきて組み付いて来ようとする所でタイミング良く振り向きざまにパンチをかますと出鼻を挫き止められる。
パンチの連打かトーキックの連打をするとぶっ倒れるので、速攻で起こし更にトーキックを入れまくる。
何度か繰り返すと頭から星が出てピヨピヨし始めるので、距離を取って必殺技の延髄斬りをかます。これを数回繰り返すと相手はKO寸前になるのでフォールをするのだ。
稀にタイミング悪く相手に先手を取られてもブッチャー以外は大体ブレンバスターかヘッドロックをしてくるので返し技で逆転出来た。
999999点。
5~6時間かかった記憶がある。
以降も色々なゲームが出てきたが、エンディングが作られているゲームが多くなり、自分の意志で辞めた!と言ってギャラリーに続きをさせて越に浸るゲームはこのゲーム以降は出来なくなってしまった。
ミニファミコン
ファミコンのリメイク版が任天堂より発売されるそうな。
オリジナルより小さくなったそうで何故か手のひらサイズとなり、
当然小さくなったのでカセットは挿せない。
本体に複数のゲームが入っているという現代仕様だという。
最初にプレイしたゲームは忘れられない記憶になっている人は多いだろう。
俺の場合はファミコンでは「ドンキーコングJR」だし、
「ドンキーコングJR」はベビーフェイスのマリオにしてやられたヒールのドンキーコングを助ける為に息子であるJRがマリオの謀略と罠をくぐり抜けてゆくアクションゲームである。
なんとなくなジャングルを模したステージ等は、危険がありつつもほのぼのとしているが、通路に多数の高圧電流が流された道を進むエレクトリカルなステージは明らかにマリオがJRを殺しに来ている!と体感出来る恐ろしい場面である。
「ドンキーコング」でのマリオはデカいハンマーで暴れ回る事が出来たが、
「ドンキーコングJR」でのJRは己の身体能力とフルーツを落として敵に当てるという見るからに慎ましい攻撃で前に進んで行かなくてはならないハードコアな仕様だ。
他では見られないマリオが攻めでは無く守りに回っている珍しいゲーム性でもあった。
流石にもうプレイする事は無いかと思ったが今回の発売を機にまた出来るのか!と喜び勇んで収録ゲームをチェックしてみると「ドンキーコングJR」は収録されていなかった。